【電子工作】ボタン電池式小型照明(キラキラエッグ)改造のための回路を設計する(実験編)
前回の続きです。
ひとまずダミー電池を使ってボタン電池式の小型照明(100均で売っている「キラキラエッグ」)を単三電池式にすることが可能であることを確認しました。
今回は実装にあたってその回路を検討するのに加え
- 電池だけでなくコンセントからも電源をとれるようにすること
- 可変抵抗器を使って明るさを調節できる機能の追加
の2点を検討しました。
今回は実装の前の設計段階の話ですので、実装にしか興味のない方は飛ばしていただいて構いません。
今回使用するもの
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コンセントから給電する実験も行うので、前回使用した電池ボックス等に加え、ACアダプタとケーブルを使います。加えて、調光機能をつけるため、可変抵抗器も使っています。
それとは別に、はんだづけせずに回路の実験を行うため、ブレッドボードとジャンパワイヤ、LEDを使います。それらは
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ブレッドボードとは
今回は回路のテスト用にブレッドボードを使用しています。ブレッドボードとは、はんだ付けをせず、回路のテストを行うための簡易的な基板のことです。上記の記事にある通り、一般には白い四角のもので、「+」「-」と書かれた列と、アルファベットがふられた列の穴が並んでいます。「+」「-」の列は横につながっており、アルファベットの列はたてにつながっています。そこにリード線やLED、抵抗などを差し込んでいくことで、回路の実験を行うことができます。最初はなかなか慣れなずにうまくいかないですが、慣れるとあれこれ実験するのにとても便利な代物です。
fritzing
回路設計するうえで、描画ツールがあると便利です。
上記のfritzingというソフトがよくつかわれているようです。今回の回路図にはこちらを使いました。
回路図
まず手始めに
一番簡単なところから始めます。上記のように、乾電池から給電し、間に220Ωの抵抗を挟んでLEDを光らせる、という回路です。これを実際にブレッドボードで組むとこのような感じになります。
ちなみに、電池ボックスから出ているリード線は線が柔らかく、ブレッドボードにさしにくいため、
ジャンパワイヤに巻き付けて使用しました。
※最終形でははんだ付けをする想定なので、あくまで実験用の一時的な処理です。
可変抵抗器を入れる
可変抵抗器とはこんなやつです。
これは最大1KΩまで抵抗を大きくできる抵抗器。通常、抵抗器というと220Ωとか1KΩとか、抵抗の値が決まっていますが、これは抵抗の値をつまみを回すことで変えられるもの。例えばLEDの明るさは流れる電流の大きさによって決まるため、抵抗を可変にすることで電流の大きさを変えられれば、明るさを変えられる、というようなことができるわけです。
回路としては簡単で、
このように抵抗とLEDの間に可変抵抗器を入れるだけです。といっても、物理的につなげるにはちょっとだけ工夫をしてあげる必要があって、
このような感じにクリップ付きジャンパワイヤを使ってつなげてあげました。
※最終的にははんだ付けをするのでこんなにごちゃごちゃしない予定です。
コンセント給電式を試す
乾電池での給電および可変抵抗器を使った実験がうまくいったので、次はコンセント式でもうまくいくかどうか試してみます。
ACアダプタの電圧
前回調べたように、ボタン電池の電圧は1個あたり1.5V、3個使用ですから4.5Vの電圧になります。したがって、コンセントからの電圧を4.5Vに変換してくれるACアダプタでないと、キラキラエッグには対応できません。購入する際は電圧を間違えないようにしましょう。
また、ACアダプタ本体に最大電流が1000mA(=1A)との記載がありました。小型LEDの一般的な定格電流は20mA程度ですので、必ず抵抗をいれなければなりません。抵抗を入れずに電流を流し続けるとLEDが焼き切れてしまいます。オームの法則で計算すると、
ですから、230Ω程度の抵抗は必ず必要ということになります。ちなみに可変抵抗器の抵抗の最小値はほぼゼロですから、通常の抵抗器を間に挟む必要が出てきます。
実験の前に
ACアダプタの先端はオスピンになっているため、ジャンパワイヤにつなぐためにコネクタが必要になります。
これですね。
で、これのリード線側のビニール被膜を少し取り除いて、
危なっかしいのはご容赦ください。。。
あとは、乾電池式と同じように配線していきます。
コンセント式の配線
ACアダプタを電源にさして
コネクタにつないで
はい、光りましたー。
乾電池式のときと同じように、間に220Ωの抵抗を入れています。
ちなみに、乾電池式のときと同じように、可変抵抗器を入れるとこんな感じになります。
次にすること
次は実装です。
実装にあたり、ブレッドボードでは配線が不安定なため、はんだ付けが必要になってきます。はんだ付けにあたり、ユニバーサル基板というものを使う予定です。
ユニバーサル基板とはこんな感じのものです。
これを使って配線を安定させ、ケースに詰め込めば完成です。
今回は以上です。